ほっと・ケアライフ通信
第28回 「総合確保方針の改定に向けた検討について」について
今回のほっと・ケアライフ通信では、平成28年7月に第7回医療介護総合確保促進会議が行われましたので、その内容についてお伝えいたします。
(1) 今後のスケジュール
上記の表によりますと、平成28年に骨組みとなる部分を、翌年の平成29年に細かい部分を決定し、平成30年に実施されることが考えられます。
(2) 地域包括システム
地域包括システムは、医療介護総合確保促の核となるもので、「地域の実情に応じて高齢者が、可能な限り、住み慣れた地域でその有する能力に応じ自立した生活を営むことができるよう、医療、介護、介護予防、住まい及び自立した日常生活の支援が包括的に確保される体制」のことであり、「医療」・「介護」・「介護予防」・「住まい」・「自立した日常生活の支援」の5つの要素からできています。
(3) 具体的な地域包括システムの論点 地域包括ケアシステムの具体化に向けて、地域において医療介護連携を促進するためには、かかりつけ医等医療従事者・介護従事者がそれぞれどのような取り組みを行うことが求められるかどかも具体的に検討されました。
① 入院時、退院時に備えた切れ目のない医療・介護提供の実現
居宅や施設から入院する、あるいは居宅や施設へ退院する際、例えば広域的な医療を担っている病院が居宅介護支援事業所の活動範囲よりも広範囲に活動している場合には、複数市町村にまたがる広域的な医療介護連携が求めらます。また、病院等職員(病棟看護師や地域連携室のMSW等)と在宅介護サービスの調整を担う介護支援専門員等との職種を横断した連携が求められます。これを実現するためには、「多職種による退院支援ルール策定・活用」、「多職種による退院時ケアカンファレンス」などの取り組みを行うことが求めれるます。
② 居宅等における看取りを含めた切れ目のない医療・介護提供の実現
患者が居宅で医療・介護サービスを利用する際には、患者の立場に立って、診療所と介護事業所など異なる機関が連携して取り組むことが求められます。居宅等における看取りの対応も含めた居宅等における医療と介護を一体のものとして提供するためには「多職種による同行訪問の実施」などを行う必要があります。
③ 多職種連携の実現
医療と介護をシームレスに提供するためには、医療職や介護職等の多職種が日頃からお互いに知り合っている顔の見える関係が重要です。多職種が相互の機能の理解や役割分担を通じ連携するためには、異なる職種間での相互理解を促進するためには「多職種合同研修会(グループワーク等)への参加(・開催)」が必要です
以上が、「第7回医療介護総合確保促進会議」で話し合われた内容の要約になります。