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第25回 「介護プロフェッショナル段位制度」について
平成28年3月17日に厚生労働省から「第5回 介護プロフェッショナル段位制度の在り方に関する検討会」について発表されましたので、今回のほっと・ケアライフ通信では「介護プロフェッショナル段位制度」についてご紹介させていただきます。
(1) 目的
「介護プロフェッショナル段位制度」は、介護分野における実践的なキャリア・アップの仕組みを構築することにより、介護分野における専門的人材の育成及び確保を図ることを目的としています。
(2) 期待できる効果
内閣府では、「介護プロフェッショナル段位制度」に期待できる効果として、以下のことを挙げています。
職員の方のメリット
- 現場で何ができるかを証明できる
「介護プロフェッショナル段位制度」は、通常の業務内容や様々な実技スキルも評価基準になるので、実技がどの程度できるかの客観的な評価になります。 - スキル及びやりがいの向上、処遇改善の材料につながる
明確な基準がある制度なので、職員の方も目指しやすく、昇給などの材料にもしやすいです。 - 一時離職などのデメリットを軽減できる
介護プロフェッショナル段位を取得しておけば、出産・子育てなどで一時離職しても復職に有利に働きます。
事業所・施設運営者の方のメリット
- OJTを通じて職員の能力を向上できる
「介護プロフェッショナル段位制度」は、「現場で実際に何ができるか」を図る評価基準であるため、OJTツールとして積極的に活用できます。 - サービス水準をアピールできる
キャリア段位を持っている職員が多ければ、質の高いサービスを提供していることをアピールできます。 - 職員の定着や求人を促進できる
職員のスキル・やりがいの向上につながるとともに、客観的な能力評価が行いやすくなり、介護職員の定着や求人の促進につながります。
(3) 評価方法
- 介護キャリア段位制度のレベル認定を希望する被評価者について、レベルに対応する「わかる(知識)」及び「できる(実践的スキル)」の要件 のいずれにも適合していると認められる場合には、その被評価者についてレベルの認定を行う。
- レベル認定はレベル1~レベル7までで評価される(※現在はレベル4まで)。
- 「わかる(知識)」の要件は、レベルごとに次の表のとおりとする。
- 「できる(実践的スキル)」については、一定の要件を満たす評価者(アセッサー)が、レベルごとの「できる(実践的スキル)」の評価基準に沿って、各事業所・施設における被評価者の業務内容を評価する。
- 1名の被評価者に対する各事業所・施設の内部評価の期間は、1か月以上6か月以内において各被評価者及び評価者が定める期間とする。
「わかる(知識)」の要件 | |
レベル4 | 介護福祉士であること |
レベル3 | 介護福祉士養成課程又は実務研修修了者 ※介護職員基礎研修修了者でも可能 |
レベル2 | 介護職員初任者研修終了 ※ヘルパー2級又は1級研修終了も含む |
レベル1 | レベル2と同じ |
以上が「介護プロフェッショナル段位制度」の簡単なご紹介になります。